浦佐駅は田中角栄元総理の肝いり?
浦佐駅から徒歩5分程度の
場所から撮影した晩秋の風景。
いろいろな思惑が交錯して
誕生した駅ですが、
どこか新幹線駅前に
ふさわしくないアンバランスな
光景が私はとても気に入ってます。
駅徒歩1分の所に美味しい
定食屋がある、浦佐の魅力です。
大宮~新潟間には途中7駅があり
(注:建設当時、現在は本所早稲田駅が加わる。)
平均駅間距離は他新幹線と比較して短い。
開業時の平均駅間距離は、33.6km
東北新幹線は38km、山陽新幹線は39.6kmで
確かに短く新潟県内に
駅が多いと言われていました。
その駅間を短くしている最大の要因が
越後湯沢と長岡間に設けられた浦佐駅です。
元々各駅停車しか止まらない小駅で
周辺には、六日町駅や小出駅があり
本来ならそこが新幹線駅候補ですが、
田中角栄元総理の肝いりで
誕生した浦佐駅です。
建設を担当した鉄道公団と国鉄は
何故浦佐駅という質問に対し
『豪雪地帯であり冬季の
運転整理上必要』と回答。
駅の建設も鉄道公団ではなく
委託を受けて国鉄が担当しました。
冬季の運転整理上必要という答えは
雪に強い新幹線をPRしており
そもそも運転整理とは何ぞや?
浦佐駅前には生前時から
田中元総理の銅像が建立され、
政治の臭いがプンプン。
そして駅コンコース下には、
大きな団体待合室が存在。
もしかして、越山会が利用?
なんてことも想像できます。
地元の方に浦佐駅と越後湯沢駅の
使い分けについて、話を聞きました。
東京方面へ向かう時には越後湯沢
新潟へ行くときは浦佐駅とのこと。
地元の人だけかも知れませんが、
このエリアは首都圏や群馬に近く
ややもすると新潟に目が向きません。
僅かとは言え安くなる浦佐駅を
利用する事により
新潟にも目を向ける、
そこに存在価値が
あるように感じました。
実際上越線がなんらかの
アクシデントで運転できない時、
長岡~浦佐間で
新幹線への振替が行われたり
在来線が運休の場合も
新幹線により
最寄駅近くまで到達します。
浦佐駅周辺には、
いかにも昭和という風情の
旅館や土産物店があります。
ただ新幹線がなければ、
そのお店はおそらく
存在しなかったでしょう。
今日まで存続しており
地元に十分経済効果を
齎したのではないでしょうか。
田中角栄氏が浦佐の今日を
雲の上からニンマリして
見ている顔を想像します。
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