明美は県庁所在地に支店がある証券会社で働くOL。高校卒業後地元の支店に配属、高校時代地方大会とはいえ高校や野球夏の大会出場校のプラカードガールに選ばれるなどスレンダーな美女
証券会社勤務だけど管理部門に配属されどこかおっとりした雰囲気。
ただずまいも控えめで実家は地方のエリートサラリーマンとされる
電力会社に父親は勤務、母親は専業主婦、極端なお金持ちではないけど
家柄、育ちの良い長女であった。彼女はお酒は飲めないが、父親の付き合いでスナックへ良く行きカラオケの18番は『天城越え』であった。
会社の中ではどこか神秘性を持つ
美しい大人の女性として同僚男子
社員が心を寄せるものも何名かいた。
そんな明美に新入社員の満は
ひょんなキッカケから彼女の
ハートを射止めた。
地方の会社の忘年会は
泊りがけで近隣の温泉に行く。
当時TVで男子が女子に告白する
番組が流行っていて満は
宴会の余興で告白しなければならない。
満のお目当ては同じ新入社員の
ユキであったが、競争が激しい。
満はいちかばちかの勝負に出て
支店内美女NO1の
明美に告白した。
満は奥手で何人か女性と
デートしたことはあるが、
長続きしたことがない。
ぎこちないデートを明美と
何度かするうち
満は東京に転勤した。
そこから満が振られるまで遠距離恋愛。
仕事が早く終わると新幹線に飛び乗り
明美の元へ。
新幹線の改札で待ち合わせをした。
新幹線の改札を出て落ち合うとロングウエーブの明美がいた。いつもより毛先がクルクルしている。そう言えば先週パーマをかけたと言っていたっけ。ただ何となく様子がいつもと違い髪がなんだか良い匂いがした。
何かあったと聞くと半べそ。仕事でいやなことがあったようだ。
満が来るまで気分転換をしようと美容室に行っていたらしい明美は電車で15分の隣市に家があるが、オフイスの近くが彼女の行きつけの美容室だった。彼女の帰りが遅い時は、生け花教室、友達とおしゃべり、それか美容室のいずれかが大抵だった。
食事の予約時間まで少々時間があり、二人でコーヒーショップへ入った。明美が話してきたのは、仕事の愚痴でなく、さっきまでいた美容室のこと。今日はストレス解消も兼ねシャンプーとセットにいったとのこと。シャンプーは指名していないが、いつも学校を卒業して間もない初々しい青年が担当。彼の愛情表現に困惑していると話した。
シャンプースペースは二入だけの空間、明美の椅子が倒れ仰向けになると彼はまじまじと彼女を見つめて来る。早く顔にガーゼをかけてほしいが、なかなかのせない。明美は視線を避けるべくすぐに目を瞑る。後頭部を洗う時、ガーゼがずれて顔が見えても元に戻そうとしない。担当を変えてくれで済む話だが明美も彼が気になるようでそのそぶりはない。少年との時間を楽しんでいるようだ。ただ明美はツンデレ、じっと見つめられても装いは無視。満は少年に心ひかれている明美に不満
自分も社内恋愛でありながら
仕事中に俺の彼女を
口説くなと少年に
言ってやりたい気分。
明美とデート中に
他の男性の話を
聞いたのはこの
美容師の少年だけ。
少年の話を聞いた少しあと
明美から満は別れを切り出された。
満はしばらく連絡を我慢していたが
数か月後明美の家に電話をかけた。
お母さんが電話口で
明美が結婚したと告げた。
結婚相手は誰か分からなかった。
明美はどこか神秘的な女性
少年と結婚したとは思えないし
思いたくもない。
年の離れた心寄せる男性が
いたような気がする。
少年には負けたくない
満はいつまでも納得できないでいた。
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