初代スカイライナーが乗り入れた成田空港駅は、空港ターミナルビルまでは遠く、バス利用を余儀なくされましたが、1991年3月2代目スカイライナーとなるAE100系は、ついに空港ターミナル直下に乗り入れを果たします。乗り入れ開始当時には、日暮里にも停車するようになり、京成上野~成田空港までの所要は61分でした。2代目スカイライナーは空港直下、乗り入れ開始の前年1990年から投入されました。
京成ラインに詳しく新たな成田空港駅の詳細が書かれています。引用させていただきますが、地下2階がホーム、地下1階が改札口で空港ターミナルビルと直結。現在空港第二2ターミナル駅があり、第1ターミナル駅と呼ばれることもありますが、駅の正式名称は今日まで「成田空港」で変更ありません。話が脱線しますが、広報紙「京成ライン」は今日「京成らいん」とカタカナからひらがな表記に名称は変わりましたが、存続しています。表紙モデルの方の髪型が懐かしいです。ソバージュと呼ばれバブル期に流行った髪型ですね。私の異母兄弟の叔母が20代の頃同じヘアスタイルでした。叔母は就職試験の面接直前まで、この髪型で急遽パーマを落とさなければならなくなり、21歳という妙齢の叔母と美容室へ小学5年生の時、付き添いで行ったことを思い出します。
スカイライナー2代目(以下、AE100系)車両は、羽田空港直下への京浜急行の乗り入れ計画もあり、都営浅草線を経由して、羽田と成田を結ぶ構想もあり地下鉄線内防火対策として、先頭車に非常用貫通扉が設けられました。ただ、今日までスカイライナーによる成田~羽田間の運行は実現していません。ここから2010年7月の成田スカイアクセス線が開通するまでが、京成本線経由のスカイライナー運行の全盛期でした。都心からの所要時間が、ほぼ成田エクスプレス(以下NEX)と同じでしたが、JRは東京、新宿などから発車しており、乗車ターミナル駅の利便性で劣る京成は、リーズナブルな点をセールスポイントでした。
AE100系は飛行機のファーストクラスの乗りご心地がキャッチフレーズ。京成初のリクラインングシートにフットレスト、読書灯付きは、確かに当時としては、ハイクラスでした。ここでスカイライナー以外の事も少し触れておきます。料金のかからない通勤車両による特急電車は、
概ね20分に1本で京成上野~成田空港間に運行。この当時都営浅草線から成田空港方面への一般電車は、平日5本程度の運行です。
AE100系は乗り心地の良いハイスペックな車両でしたが、2011年3月の東日本大震災が、大きく彼の運命を変えます。成田スカイアクセス線開業以降、京成電鉄は、3代目となる新型スカイライナーを投入し、同線経由で運行。一方京成本線は、3代目に主役を譲ったAE100型が、列車名を「シテイライナー」に変え、青砥駅に停車させるなど利便性を向上して、運行の継続を試みますが、節電要請を受け真っ先に運休となったのが、利用率の芳しくなかった「シテイライナー」でした。しばらくは、イベント用車両として存置されましたが、十分な活躍の機会はなく、誕生から20年程度で全て廃車となりました。京成では、50年以上走り続ける通勤電車や、初代AE車の足回りを流用し今日まで走り続ける車両もあるので、早すぎる引退と言わざる得ません。私事ですが2代目AEが走り出したころ、私は旅行関係の仕事をしており、何度もお世話になったAE100系とても愛着のある車両です。
<参考>
1991年 京成上野~成田空港間 所要61分
運賃910円、ライナー券720円合計:1,930円
2024年1月:京成上野~成田空港間 所要41分(最速)運賃1,270円、ライナー券1,300円
合計:2,570円
ご高覧ありがとうございました。
当ブログ第一回バックナンバーはこちらから
↓
コメントをお書きください